層の家

高低差を活かし、スロープで繋がる広々とした平屋の住まい「層の家」

敷地内に建築できる範囲が限られる中、スロープ空間を利用しながら段差を解消しつつ、ワクワクする住まいの「層の家」。スロープで緩やかにつながった空間は、家の中をゆったりと変化させ、そんな風景を楽しみながら家族みんなが安心して暮らすことができます。

建築家コメント

建築家コメント

特徴的な敷地形状と合わせて、要望である高低差の解消を階段を使わずにスロープにて行う必要がありました。敷地内に建築できる範囲が限定される中で、スロープ空間を利用しながら、段差を解消しつつ、住みやすく、ワクワクして家族がいつも帰りたくなる楽しい住まいを目指しました。

玄関の層から、LDKの共有空間の層に上がり、そこから、居室や水回りをまとめたプライバシー空間のゾーンを層に分けてスロープ空間で繋げる。リビングにあるスロープには同じように収納を設けつつ、機能性をプラスし、オープンにすることで空間は変化しながら、ひと繋ぎの空間が繋がる事で広がりも感じつつ、絶妙にずれていることで居心地の違う、心地よい空間として感じることが出来る住まいが完成しました。

2mの高低差がある敷地に佇む「層の家」

「層の家」は、閑静な住宅街の北側前面道路と約2mの高低差がある敷地で、南側にも同等の高低差があるという独特の敷地形状に建てられました。外観は、木目がアクセントとなったホワイトとグレーが取り入れられ、爽やかで明るい印象を与えています。片流れ屋根が特徴的な南側の外観は、スタイリッシュさやシャープな印象を与えており、平家の一般的なイメージを覆すかっこいい雰囲気を放っています。LDKや子供部屋ともつながる広々としたお庭は、住宅街でも周囲の視線が気にせずに、BBQやおうちキャンプなどのアウトドアを開放的に行うことができます。

スロープでつながる平屋の住まい

玄関の扉を開けると、右側には「層の家」特徴のスロープが広がります。高低差の解消だけでなく、スロープがあることにより、子育て中や老後も安心して暮らすことができるのも嬉しいポイントです。さらに移動しながら片付けをすることができる収納を設けたスロープは、パーテーションを設けることにより目隠しに。そして、天窓からは自然光が差し込み、室内を明るく照らしてます。

勾配天井が特徴的なLDK

勾配天井が特徴的なLDKです。無垢の床や木材を使用することによって、柔らかな印象を与え家族の寛ぎを優しい時間へと導きます。そして横いっぱいに配置された大きな窓からは、柔らかな光が降り注ぎ、日中は電気を付けなくても明るさを確保することが可能です。天井にはラワンベニヤが採用され、落ち着いた雰囲気をもたらします。リビングにあるスロープには同じように収納を設けつつ、機能性をプラス。くり抜いたスペースにテレビを置くことによって、余分なスペースをとることなく空間をすっきりと見せてくれます。

コミュニケーションを取りながら食事を楽しむキッチンダイニング

コロンとしたフォルムが可愛らしいペンダントライトが目を惹く、ダイニングキッチン。キッチンは、リビングにいる家族とのコミュニケーションが取りやすいペニンシュラキッチンが採用されました。家族やゲストと会話しながら料理や片付けができるので、小さなお子様やペット、高齢者に目を配りながら作業することができます。そしてペニンシュラキッチンは、生活感がでやすいキッチンの作業台も見えにくくしてくれることも特徴的。来客時にも作業台の丸見えを回避することができます。

敷地内に建築できる範囲が限られる中、スロープ空間を利用しながら段差を解消しつつ、ワクワクする住まいの「層の家」。スロープで緩やかにつながった空間は、家の中をゆったりと変化させ、そんな風景を楽しみながら家族みんなが安心して暮らすことができます。これから家づくりをする方は、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか?